図面をDXFで出して渡しました。しばらくして、こう言われます。
「縮尺が合わないんだけど」
心臓に悪い一言です。設定をどこかで間違えたのか、と思います。

もずく
どこを直せばいいの。そもそもどこで決まってるの。
ぴよすけ
直す前に、まず測ろう。

まず測る。たいてい合っている
これがいちばん言いたいことです。
私も一度言われたことがあります。設定を順番に見ていって、最後に測ってみたら——合っていました。
慌てて書き出しの設定を変えると、合っていたものを壊します。 直すのは、合っていないと分かってからです。
順番はこうです。
- 測る
- 合っていなければ、ビューのスケールを見る
- それでも必要なら、書き出しの設定を変える
出したDXFは「紙の大きさ」で入っている
測る前に、DXFの中がどうなっているかを知っておくと話が早いです。
実際に出したDXFの中身を調べました。
| 読んだもの | 値 |
|---|---|
| 単位 | ミリメートル |
| 図面全体の外形 | 420 × 297 |
| ビューの中の図形 | 180 × 100 |
420×297は、A3の紙のサイズそのものです。
つまりDXFは、モデルの実寸がそのまま入っているのではなく、紙の上に置かれたとおりの大きさで入っています。 中の図形が何ミリになるかは、その紙にどんな大きさで描かれていたかで決まります。
このときのモデルは、実寸が 180×100 でした。DXFの中の図形と同じです。合っていました。
見るのは「ビューのスケール」
合っていなかったとき、見る場所はここです。
図面のビューを1回クリックします。 左のPropertyManagerの下のほうに「スケール」があります。

選択肢は2つです。
| 選択肢 | 意味 |
|---|---|
| シートのスケール使用 | シートの尺度に合わせる |
| ユーザー定義のスケール使用 | このビューだけ別の尺度にする |
「ユーザー定義」になっていると、シートの尺度を直してもビューは変わりません。
ここが見落としやすいところだと思います。図面全体の尺度を直したつもりで、ビューは昔の尺度のままということが起きます。
今回の図面は、シートが2:1、ビューがユーザー定義の1:1でした。食い違っています。それでも出たDXFは実寸でした。出たときの大きさを決めていたのは、ビューのほうです。
食い違っていると、出すときに教えてくれる
実は、SolidWorksのほうから声をかけてくれます。

一つまたはそれ以上の図面ビューには図面シートとは別のスケールが使用されています。
これが出たら、ビューとシートの尺度が食い違っています。
出たことがある人は多いと思います。読み飛ばしてOKを押していた、という人も。この一文が、さっきの「ビューのスケール」を見に行く合図です。

もずく
出てた気がする。読んでなかった。
ぴよすけ
あれ、ちゃんと中身のある警告なんだよ。

1:1で出したいときの設定
どうしても実寸で出したいときは、書き出しの設定にも項目があります。
DXFを選んだ状態で「オプション…」を押すと、「システム オプション – DXF/DWG」が開きます。

その中にこれがあります。

1:1 スケール出力
□ 有効化(N) ベース スケール(B): ビュー スケール =1/1: カウント =1
既定ではオフです。
ベース スケールの欄に注目してください。「ビュー スケール」と書いてあります。 ここでもシートではなく、ビューの尺度が基準になっています。しかも、その図面にあるビューの尺度と本数が出ます。上の例は「1/1のビューが1本」という意味です。
自分の図面にどんな尺度のビューがあるかが、ここでも分かります。
出す場所はPDFと同じ
DXFもAI形式も、PDFと同じところから出します。

SolidWorksの図面をPDFにする|探すのは「異なるフォーマットとしてエクスポート」
ファイルの種類を替えるだけです。ひとつだけ違うのは、PDFのときにあった「保存してPDF表示」のチェックが消えることです。
版下をAI形式で渡すときも、同じ一覧の中にあります。
SolidWorksでスケッチを別の平面にコピーする方法|探すのは「コピー」ではない
まとめ
- 「縮尺が合わない」と言われたら、設定を変える前に測る。 たいてい合っている
- DXFは紙の大きさで入っている(A3なら420×297)。単位はmm
- 合っていなければ、見るのはビューのスケール
- 「ユーザー定義のスケール使用」だと、シートの尺度を直してもビューは変わらない
- 食い違っていると、出すときに警告が出る。あれは読む価値のある警告
- 実寸で出したいときは「1:1 スケール出力」。既定はオフ
- ベース スケールの欄にも「ビュー スケール」と書いてある
- DXFもAIも、PDFと同じ場所から出せる

もずく
測ってから考える、でいいんだ。
ぴよすけ
合ってるものを直すのが、いちばん遠回りだからね。


